第19回

 一人ぼっち

一人ぼっちで夜汽車に乗る

翌日

一人ぼっちで七尾の海沿いをとぼとぼ歩いてる

曇天の空に

トンビが輪を描いてピーヒョロロピーヒョロロと鳴いている

そんな光景を見上げて

あてどなくあてどなく歩き続ける

夕暮れが近づいて寂しさが募り

今夜の宿を探さねばと歩き続ける

船宿が見つかる

一人ぼっちで宿に入る

裸電球の下で

腰の屈んだ婆さんにイカをあぶっ貰い

一人ぽっちで酒を飲む

汗と涙が染みついた宿帳をめくって

酒を飲む酒を飲む

そして何時しか眠ってしまった

一人ぽっちで

 

山 一歩