一枚の写真
一枚の写真を見つめて
あどけない無邪気な顔 顔 顔 笑顔 笑顔 笑顔
カメラに向かってポーズをとっている子もいる
校長先生 担任の女の先生 何人かの母親が
子供たちと一緒に集合写真に納まっている
澄み渡る青空の下 緑の木立 森を背景に
お花畑に色とりどりの花が咲いてるかのように
色あせることなく光輝いている
十年前のあの悲劇を知る由もなく
砧公園のこの風景・景色に平和の訪れを感じ
永久(とわ)なる平和を祈る
写真の裏に母親の手によって
昭和二十八年十月 秋の遠足と記されている
小学一年の思い出での一枚の写真である
山 一歩