第54回

朝の職場風景
始業のベルが8時30分になる
始業の30分前には三々五々出勤してくる
誰かが言うのではなく自然発生的に
若手男子が雑巾を手にして机を拭き
カウンターのテーブルを磨くように拭く
電話を拭き灰皿のタバコの吸い殻を処分して席に着く
女子はお湯を沸かしてそれぞれの湯飲みにお茶を入れる
大所帯であればそれは大変な作業である
ゴミ箱のごみは掃除のおばさんが回収に来る
これが一日の仕事の始まりである
これらの伝統、風習は人間関係・仕事関係をを良好にする
朝の職場における一風景であったが
いつしか現代社会にそぐわない合理性に欠けるとのことで
こういった無償の行為は消えていった
時間の概念が薄れて遅刻の常習者が増えてきた
嘆かわしい 大変嘆かわしい
それらの者の中には職場に居づらくなり辞めていくものがいる
なんとばかばかしい事か
時間を守り約束を守るということは社会生活における基本である

山 一歩